「the」を使わなかったら、どんなニュアンスになる? 英語文法解説 中級編 part 75

文法解説-中級編
この記事では、英語の学習塾で8年以上の指導経験がある筆者が、分かりやすく易しい英文法解説をしています。ケンブリッジ大学で出版された文法書シリーズを参考にしており、初級編・中級編・上級編のそれぞれを解説しています。簡単なイラストを交え、中学生から社会人まで、幅広い層に対応できる英語の文法学習を提供しています。筆者は生徒たちから「分かりやすい!」と評判であり、その指導経験を活かした文章が魅力です。ぜひ、英語の学習に役立ててみてください。
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第75回:「the」を付けた時と付けなかった時の、意味の違い②

「the」を付けないと、場合によっては、
意図したこととは違う受け取られ方をされてしまうかもしれません。
誤解されないようにするためにも、「the」の使い方について、
内容を確認してみましょう。

Q. この記事で、一番大事なことって何?

A. 大事なことを、1枚の画像にまとめました。

いちいちノートにまとめるのが面倒だという方、また、
ノートにまとめることが苦手だという方は、ご活用ください。

「the」の有無で変わる意味のまとめ画像

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Q. 「the」を付けないと、どうなるの?

A. 特定の「物や人」ではなく、
一般的な「物や人」について言及することになります。

良い例ではないかもしれませんが、
「最近の若者は…」のようなことを、英語で表すときには、
「the」を使わずに、「young people …」と表していることになります。
このように、「the」を付けなかったときには、
物や人を、「一般化」することになります。

「the」を使わない時の意味

何個か例文を確認しながら、
どのような意味になっているのかを見てみましょう。

  • I’m afraid of dogs.
    (私は、犬を怖いと思っている。)
  • Doctors are usually paid more than teachers.
    (医者は、教師よりもより高い給料を支払われている。)
  • Life has changed a lot in the last thirty years.
    (人生の在り方は、この30年で大きく変わった。)
  • Most shops accept credit cards.
    (多くの店では、クレジットカードが使える。)

上記のように、「the」を使わなかった場合は、
「一般論」あるいは、「一般的な事柄」を述べることが出来ます。

「the」の有無で変わる意味

同じように、例文を確認しながら、「the」の有無による違いを見てみましょう。

  • Children learn from playing.
    :((一般的に)子供は、遊びから学ぶ。)
    We took the children to the zoo.
    :(私達は、(特定の)子どもたちを動物園に連れて行った。)
  • I couldn’t live without music.
    :(私は音楽無しでは生きられない。)
    The film wasn’t very good, but I liked the music.
    :(映画自体は良くなかったけど、劇中歌は気に入った。)
  • Sugar isn’t very good for you.
    :(あなたにとっては、砂糖は良いものではない。)
    Can you pass me the sugar, please ?
    :(そこにある砂糖を取ってもらってもいい?)

時と場合によっては、「一般的なもの」と、「特定の物」の区別が
分かりにくい場合もありますが、基本的には、「the」が無い場合は、
「一般論」を述べる言い方になります。

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Q. これらの表現は、どんな時に使えるの?

A. この表現が使える場面をイラストにしてみました。

イラストで分かる「the」の有無で変わる意味

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補足:イラストの日本語訳

※注)多少、意訳しております。

Hi, It’s great to see you. Shall we go to a cafe and have a chat?
(やぁ。会えて嬉しいよ。カフェに行って話でもしませんか?)

Sure, let’s go. I also would like to talk to you.
(もちろん。行きましょう。私も話したかったので。)

I really like coffee. How about you ? Do you like coffee?
(僕はコーヒーが好きなんです。あなたはどうですか?)

Yes, but I need some milk. (Actually I don’t want to drink coffee.)
(えぇ。まぁ。ミルクは欲しいですが。
(実際は、コーヒーは飲みたくないんだけど))

I like cats, listening to jazz music, eating Italian food,
watching soccer and I am fond of history…
(猫が好きで、ジャズ聞くことも好き。
イタリアンを食べることも、サッカーを見ることも好き。
あとは、歴史が本当に好きで…)

Well, I don’t have the same interest at all.
(分かりあえる興味が全く無い…)

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Q. この記事の要点は?

A. 「the」の有無で変化するニュアンスを確認しました。

一般論ばかり言っていると嫌われてしまうかもしれませんが、
英語では、「the」が抜けると、一般論になってしまいます。

日本語でも、英語でも、一般論の言い過ぎには気をつけたいところです。

文法は、スポーツで言うところのルールブックみたいなもの。
英語学習のゴールは、英語を使えるようにすること!
英語を使うとは、スポーツで言うと、試合に出るようなもの。
試合にでる、つまり、会話で活用できるようにするためには、
練習をしないといけません。
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